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さよなら魚型しょうゆ — 南オーストラリア州、世界初の“ミニボトル”禁止 : 「数秒の便利」より「海の未来」へ

さよなら魚型しょうゆ — 南オーストラリア州、世界初の“ミニボトル”禁止 : 「数秒の便利」より「海の未来」へ

2025年09月02日 00:28

「魚型しょうゆボトル」さようなら——南オーストラリア州、世界初の禁止措置が発効

2025年9月1日、オーストラリア南部の南オーストラリア州(SA)で、テイクアウト寿司の象徴でもあるプラスチック製の“魚型しょうゆボトル”の提供が正式に禁じられた。環境負荷の高い使い捨てプラスチックを段階的に減らしてきた同州の規制強化の一環で、州政府は「海洋ごみや野生生物への影響が大きい」として、容量30ml未満のフタ・キャップ・栓付きの硬質プラスチック容器を一括で対象に含めた。対象には魚型だけでなく、小さな四角ボトルなど同等の容器も含まれる。replacethewaste.sa.gov.au


何が禁止で、何がOKか

今回の発効で禁止されるのは以下のとおりだ。

  • 30ml未満の**プレフィル(あらかじめ中身が充填された)**プラスチック製しょうゆ容器(魚型・四角型など)で、フタやキャップ、栓が付くもの。replacethewaste.sa.gov.au

一方で、次のような提供形態は禁止の対象外となる。


  • しょうゆのサシェ(小袋)やスクイーズパック

  • 店内・バックヤード用の大型ボトル/ディスペンサー

  • しょうゆ以外の調味料で工場充填の容器(規制対象外の形態)replacethewaste.sa.gov.au


つまり、「個包装のしょうゆが一切使えなくなる」わけではない。EURO WEEKLY NEWSが報じた「個別パケットが豪州で禁止」といった表現は、国内全域ではなく州レベルの施策であり、サシェは許容という点で正確ではない。Euro Weekly Newsreplacethewaste.sa.gov.au


背景:段階的拡大を続けてきたSAのプラ規制

南オーストラリア州は、2021年以降、ストローやカトラリー、発泡スチロール容器、ピザセーバー、プレート・ボウルなど、使い捨てプラスチックの段階的な禁止を実装してきた。2024年にはバリア袋や飲料カップ類、プラ製コンフェッティ等に拡大。そして2025年9月1日には、

  • 魚型しょうゆ容器(上記の定義)

  • 飲料に付属するストローや製品同梱のプラ製カトラリー(除外規定の撤廃)

  • 即席食品に付随するEPS(発泡スチロール)カップ・ボウルの除外撤廃
    が新たに施行された。replacethewaste.sa.gov.au


州政府は、「数秒の使用が、環境では半永久」という使い捨てプラの構造的な問題を強調。野生生物が誤食しやすい形状・サイズであることや、回収・選別工程で逸脱して水域へ流出しやすい小型硬質プラである点を、禁止の主要な根拠に挙げる。AP NewsABC


なぜ「魚型」に踏み込んだのか

「魚型しょうゆボトル」は寿司文化のグローバル化とともに拡散し、1950年代に日本で考案された歴史を持つ。しかし小さく硬いプラ容器は、一般的な選別設備ではリサイクルされにくく、屋外に漏れ出た場合、見た目やサイズのせいで野生生物がエサと誤認するリスクが指摘されてきた。AP通信や豪ABCは、この点を“特に環境に悪い容器”として自治体が問題視していると報じる。AP NewsABC


「豪州全土」ではなく南オーストラリア州単独の措置

今回の禁止は南オーストラリア州のみで実施される。報道の見出しによっては「オーストラリアで禁止」と読めるものもあるが、現時点で全国的な禁止ではない。ただし、NSW(ニューサウスウェールズ)やビクトリアでも、使い捨てプラに関する除外撤廃・規制強化の動きが続いており、類似の方向性は広がっている。replacethewaste.sa.gov.au



現場の戸惑いと工夫:置き換え(リプレース)の実態

発効初日から、寿司店やデリはガラス製ディスペンサーや詰め替えボトル、紙小皿+卓上ボトルなどへの切り替えを進めている。一方で、代替案の使い勝手には賛否が出ており、目撃された新しい代替容器に対して「開けにくい」「一気に出てしまう」といった不満もSNS上で散見される。Yahoo!ニュース


サシェ(小袋)は規制対象外だが、**“飛び散る”“調整しにくい”**などのユーザー体験の課題が改めて論点化。**魚型は“滴下しやすい”**という利点を評価する声も一定数ある。Reddit



SNSの反応:「かわいいけど、もう卒業の時」「サシェで十分」「実は魚型の方が使いやすい」

施行直後、X(旧Twitter)、Reddit、Facebookなどで議論が活発化した。主な傾向を要約すると——

  • 歓迎派(環境重視):「海に流れやすい小型プラを減らすのは合理的」「他州も続くべき」「サシェや卓上ボトルで困らない」Facebook

  • 実用派(利便性重視):「魚型は“少しずつ垂らせる”からサシェより扱いやすい」「サシェは狙った所に出しにくい」Reddit

  • 誤解の修正:「サシェはOK」「州レベルの措置であって全国禁止ではない」という指摘がコミュニティで共有され、理解が浸透。Reddit

  • 豆知識系:「容量30ml未満が対象」「魚型だけでなく四角ボトルも対象」など、細かい規定を案内する投稿も見られた。replacethewaste.sa.gov.au


SNSでは「かわいいから残念」という感情面の声と、「資源循環や海洋ごみ対策を優先すべき」という実利の主張が拮抗。ただ、**“サシェは当面OK”**という運用が共有されるにつれて、現実的な落としどころを受け入れるムードが広がっている。



ビジネスへの影響:コストとオペレーションの微修正

小規模店では、卓上ボトルの洗浄・補充といった運用負担が増える一方、容器単価の削減や在庫のシンプル化で吸収できるとの声もある。州政府は過去の規制と同様、事業者向けガイドや相談窓口を整備しており、他州の同様施策とも歩調を合わせながら移行コストの低減を図る。replacethewaste.sa.gov.au



誤解しやすいポイントQ&A

Q1. オーストラリア全土で魚型ボトルが禁止?
A. いいえ。南オーストラリア州のみ。全国一律の禁止ではない。AP News


Q2. しょうゆの“個包装”が全部ダメ?
A. いいえ。サシェ(小袋)やスクイーズパックはOK。今回の対象は**“フタ付き硬質プラスチック小型ボトル(30ml未満)”**。replacethewaste.sa.gov.au


Q3. 魚型だけが狙い撃ち?
**A. いいえ。**魚型は象徴的だが、四角ボトルなど同用途の容器も対象。replacethewaste.sa.gov.au


Q4. 代替は?
A. 卓上のリフィルボトル、紙皿+大型ボトル、サシェなど。初期の代替品には使い勝手への不満も報告されている。Yahoo!ニュース



海外メディアも高い関心

APや豪ABC、Skyなど海外主要メディアもこぞって報道。**「世界初」**の象徴性と、具体的な容量・形状の指定というユニークさがニュースバリューを生んだ。AP NewsABCSky News



展望:“かわいさ”より、循環の実効性へ

規制は用途・素材・サイズを明確に定義し、誤解や抜け道を減らすことで実効性を高めるフェーズに入った。魚型しょうゆボトルは、世界に寿司文化が広がる象徴でもあったが、廃棄・流出・誤食という負の側面が大きく、社会が“卒業”を選んだ。一方で、ユーザー体験の質は依然として重要だ。無駄を減らしつつ、こぼれにくく、適量が出せるディスペンス設計が次の競争軸になる。州境を越えた規制の相互参照も進むだろう。南オーストラリア発の小さな一歩は、アジア太平洋の外食現場に静かな設計革命を促すかもしれない。



参考記事

オーストラリアで個別包装の醤油パックが禁止される
出典: https://euroweeklynews.com/2025/08/31/individual-soy-sauce-packets-banned-in-australia/

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