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92歳・43年目の権力 ― カメルーン大統領選が映す「時代の壁」 : ポール・ビヤ氏の新たな挑戦

92歳・43年目の権力 ― カメルーン大統領選が映す「時代の壁」 : ポール・ビヤ氏の新たな挑戦

2025年10月14日 00:14

「最年長の現職」が迎えた静かな臨界点――カメルーン大統領選の現場から

現地時間2025年10月12日、カメルーンで投票が行われ、開票作業が始まった。大統領のポール・ビヤは92歳。1982年の就任から43年、世界で最も高齢の現職大統領として知られる彼は、8期目の続投を狙う。与野党の力学、制度設計、そしてオンライン空間のうねり――この選挙は“長期支配”の総決算であると同時に、次の時代が始まるかどうかの試金石でもある。投票結果の正式発表まで最大15日間かかる見込みだが、既に国内の空気は張りつめている。InfoMoney


43年の支配を支えた制度と装置

カメルーンの大統領選は一回投票制のため、相対最多得票で勝敗が決まる。2008年には任期制限が撤廃され、ビヤの長期政権を可能にした制度的前提が積み上がった。今回、有権者登録は800万人超。出口調査は実施されず、結果判明までの不確実性が政治的疑心暗鬼を広げやすい構造になっている。InfoMoney


「偉大さと希望」か、「変化」とのせめぎ合いか

ビヤ陣営は「Grandeza e Esperança(偉大さと希望)」を掲げたが、選挙戦では大規模集会をほとんど開かず、国営メディアや公式SNSの発信に比重を置いた。一方、元政府報道官のイッサ・チロマ(76)は北部を中心に数万人規模の集会を重ね、「終わらない長期政権に終止符を」と訴えて支持を広げた。政権側の国家機構掌握と、9人に分散した野党――総体としての構図は、依然として現職有利である。InfoMoney


投票日の街角で

首都ヤウンデや経済中枢ドゥアラでは、厳重な警備体制のもと、投票所へ向かう人の列が途切れなかった。北部ガルアでは、チロマ支持者が自宅周辺に集まり、治安部隊が催涙ガスで散開させる場面も目撃された。幸い大規模な衝突には至らなかったが、緊張の薄膜は一日を通して街を覆っていた。InfoMoney


生活実感としての政治――停滞か、安定か

長期政権の下、国の骨格をなす治安・財政・資源は一定の安定を見せる一方、インフラの老朽化、物価高、医療アクセスの脆弱さは根強い課題だ。英語圏危機や北部でのボコ・ハラム対策など、安全保障コストも重い。若者世代からは「生まれてからずっと同じ大統領」という疲労と、変化への希求が同居する。ここ数年、統治の質や自由度の低下を指摘する国際調査も増えており、民主主義の後退を示す研究報告もある。AP News


オンラインのざわめき――SNSで見えた3つの「声」

① 慎重派:公式結果まで待て
野党若手のカブラル・リビーは、XやFacebookで「未確認の“非公式結果”に惑わされるな」と呼びかけた。選挙管理機関ELECAMの集計を待つべきだ、というメッセージは、過去の“早すぎる確信”が街頭衝突につながった経験への反省でもある。Facebook


② 不正懸念派:登録と集計の透明性を問う
独立系メディアやアクティビストは、極北州での未成年登録疑惑など、選挙手続きの透明性不足を指摘。証拠の検証を求める投稿が相次ぎ、海外在住のディアスポラ・コミュニティでも共有が広がった。Facebook


③ 世代間ギャップ派:長寿政治と家族をめぐる議論
大統領一家の話題性は、選挙期のSNSでも拡散した。ファーストレディや家族SNSの強い発信力は、支持層の動員と反発の両方を生み、政治と私生活の境界をあいまいにする象徴として語られた。Instagram


これら三つの「声」は必ずしも互いに対立するだけではない。慎重派の多くも制度不信を抱え、不正懸念派の一部は街頭よりも法廷闘争を志向する。世代間ギャップを語る若者の中にも「当面の安定」を望む現実主義は少なくない。


「機械」はまだ動くのか

国際アナリストの一部は「与党の動員装置と国家機構の掌握が、なお現職の勝利を後押しする」と分析する。オックスフォード・エコノミクスの政治経済学者は「驚きは起こり得るが、分断した野党と与党の強固な選挙マシンを勘案すれば、92歳の大統領が8期目を得る可能性が高い」と指摘する。InfoMoney


それでも、変化は始まっている

今回選挙の特徴は、若年層の政治参加が量・質ともに前回より明確だったことだ。初めて投票する若者が「自分の時代を自分で決める」感覚を言語化し、オンラインで可視化した。結果がどうあれ、世論形成の重心がオフラインの集会からオンラインのネットワークへと移りつつあることは確かだ。AP News


「次の15日間」に向けて

最終結果は10月26日ごろまでに発表される見込みだ。仮に現職勝利でも、求心力の回復には経済・インフラ・治安の同時改善という難題が横たわる。逆に野党が予想外の善戦を見せた場合は、議会内外での共闘や選挙制度改革のアジェンダが前景化するだろう。鍵を握るのは、(1)集計過程の透明性、(2)治安部隊の抑制的運用、(3)国内メディアと市民監視の環境整備である。InfoMoney



まとめ:この選挙が示したもの

  • 長期政権の持続性――制度と装置の強靭さは依然有効。

  • 社会の新陳代謝――若年層の参加とオンライン世論の存在感が増幅。

  • 正統性の条件――「透明な集計」と「非暴力」が、誰が勝っても統治の出発点になる。InfoMoney


参考記事

43年間政権を握る、世界で最も高齢の大統領が新たな任期に向けて票を集計中
出典: https://www.infomoney.com.br/mundo/no-poder-ha-43-anos-presidente-mais-velho-do-mundo-conta-votos-para-novo-mandato/

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