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「TikTok映え」か「皮膚がん」か - TikTokの新トレンド「サン・タトゥー」が皮膚がんリスクを助長?

「TikTok映え」か「皮膚がん」か - TikTokの新トレンド「サン・タトゥー」が皮膚がんリスクを助長?

2025年07月14日 01:00

1. 序章:小麦色の身体が再びバズる理由

パリ発の報道番組 ARTE Journal は 2025 年 7 月、TikTok で急増する“日焼け美”コンテンツが皮膚がんリスクを押し上げていると警鐘を鳴らした。番組が追跡したのは、ベタついた肌にココナッツオイルを塗り、火傷寸前まで焼きつけた赤褐色を「かわいい」と称える若者たちの姿だ。フランス、イタリア、オーストラリアなど日差しの強い地域では特に顕著で、「夏の自己肯定感を高める儀式」として拡散しているという。ARTE


2. ハッシュタグ経済学:#sunburntlines 2 億ビューの衝撃

TikTok の検索窓に「sunburnt」と入力すると、炎の絵文字と共に焼け跡を自慢する動画がずらりと並ぶ。その代表格が #sunburntlines。アイルランドの The Sun 紙によると再生回数は 2 億回を突破し、90 年代のサンベッド文化が「ノスタルジックでクール」として回帰している。さらに #tantattoo ではビキニの紐で“日焼けタトゥー”を作る方法が共有されている。The SunThe Sun


3. 失われる“サンセーフ”教育——統計が示す危険な無自覚

米国皮膚科学会(AAD)が 2024 年に実施した調査では、18–26 歳の 37% が「他人に注意されない限り日焼け止めを塗らない」と回答。日焼けの DNA 損傷を「一度くらいなら大丈夫」と軽視する傾向が浮き彫りになった。アメリカ皮膚科学会


一方、オーストラリア ABC News は「若者が“UV9 以上の日に外に出る”ことを競う trend が存在する」と報じ、皮膚科医は「安全な日焼けなど存在しない」と断言する。ABC


4. アルゴリズムの罠:拡散ロジックとプラットフォーム責任

SNS の“発見ページ”は視覚インパクトの強い画像を優先表示する。焦げた肩、くっきりしたビキニ跡、紫外線指数(UVI)のスクリーンショット——これらは視認性とエンゲージメントが高く、次々とレコメンドに乗る。その結果「焼け跡こそバズる」という誤った成功体験が生成され、投稿者はさらに過激な日差しを求めるループに陥る。


ニューサウスウェールズ州保健省は「アルゴリズムが健康ハザードを増幅させている」と指摘し、プラットフォーム側に警告ラベルや年齢制限を要請した。Queensland Health


5. SNS 上の賛否:インフルエンサー VS 医師

肯定派の例として、イタリアのライフスタイル・クリエイターが「夏のバイブスを最大化する 3 ステップ」と題し、SPF0 のサンオイルを紹介。コメント欄には「色白コンプレックスが解消された」「自己肯定感が上がる」といった声が並ぶ。


これに対し、米国の皮膚科医 @drdrayzday は TikTok で「メラノーマは死に至る可能性のあるガン。焼け跡は勲章ではなく損傷」と反論し、数百万件の“いいね”を獲得した。TikTok


6. 人体への実害:科学的エビデンス

Fortune 誌は「一度の強い日焼けでもメラノーマ発症リスクが 20% 上がる」と専門医のコメントを掲載。さらにタンニングベッドは紫外線 A 波を多量に放出し、DNA の修復メカニズムを破壊することが判明している。フォーチュンAdvanced Dermatology


英国スキンがん基金はティーンがん患者の臨床データを解析し、20 代前半発症例の 45% が「10 代で頻繁に日焼けをしていた」と回答したと報告。skcin.org


7. 政策と規制の現在地

EU では 2025 年 2 月に施行された Digital Services Act (DSA) が、健康有害情報の迅速な削除を義務化。TikTok は同年春、#sunburntlines 検索結果に「皮膚がんリスクに関する信頼できる情報を表示する」バナーを導入したと発表した。各国でも広告規制を強化する動きがあり、アイルランドでは日焼けサロンの18歳未満利用を禁止する法案が可決間近だ。BreakingNews.ie


8. 企業責任とビューティーブランドの対抗策

スキンケア企業は「ノンタニング」市場を拡大。セルフタン製品や“透明日焼け止めスティック”がZ世代向けにヒットしている。購買層は「健康的に見せたいがリスクは避けたい」という中間ニーズ。医師も「セルフタンは紫外線を出さないため安全」と推薦している。baptisthealth.net


9. 専門家が勧める“デジタル時代のサンスマート”5 箇条

  1. UVI を毎朝チェック – 3 以上なら屋外活動時間を短縮

  2. SPF 30+ を 2 時間ごとに再塗布 – 撮影の合間をリマインダーに

  3. UV カット衣類+広つば帽 – “SummerCore” ファッションとして拡散

  4. アルゴリズムリテラシー – 「高いエンゲージメント=正しい情報」とは限らない

  5. 肌ダメージをシェアしよう – フィルター無しの“リアル肌”投稿でカウンタートレンドを


10. 結語:光と影が交差する SNS の浜辺

「小麦色は若さの象徴」という価値観は、写真フィルムの色再現性が低かった1950年代から続くエコーだ。しかし2025年の私たちは、AI フィルターとリアルな皮膚損傷がスマホの中で同居する時代を生きている。ハッシュタグの向こうに潜む健康リスクを直視し、テクノロジーを“防御”のために使う選択肢を共有できるかが、次世代の“ビューティー・スタンダード”を決定づけるだろう。



参考記事

TikTokが皮膚がんに与える影響 - Arte.tv
出典: https://www.arte.tv/fr/videos/127872-000-A/l-influence-de-tiktok-sur-les-cancers-de-la-peau/

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