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紅海ショック:アジアと中東をつなぐ“見えない動脈”が詰まった日

紅海ショック:アジアと中東をつなぐ“見えない動脈”が詰まった日

2025年09月09日 00:36

いま何が起きているのか

9月6日(UTC)前後、紅海を通過する複数の海底ケーブルで障害が相次ぎ、アジア〜中東の広域で通信遅延・回線品質の劣化が発生した。インターネット監視団体NetBlocksは「紅海で一連の海底ケーブル障害が発生し、インドやパキスタンなど複数国の接続性が劣化した」と指摘。UAEの大手通信事業者(e&/du)でも影響が確認されている。原因は現時点で特定されていない。ReutersThe Times of India


Microsoftは公式ステータスで「9月6日05:45(UTC)から中東経由の一部トラフィックでレイテンシが上昇」と公表。迂回経路への切替により可用性は維持されているが、遅延は継続し得るとしている。azure.status.microsoftReuters


一部報道では、Jeddah(サウジアラビア)近傍でSMW4およびIMEWEシステムに障害が集中したとの指摘がある。クウェート当局はFALCON(GCX)への影響にも言及した。いずれも「速度低下・遅延増」を中心とする影響で、全面断は回避されている。euronewsABC News


なぜ紅海が“ボトルネック”になるのか

紅海は、欧州とアジアを最短で結ぶ“データの幹線道路”。エジプトのスエズ〜紅海〜アデン湾という細い海域に、多数の大容量ケーブルが集中して敷設されている。だからこそ、同海域での多重障害は広域に波及しやすい。Microsoft Azureを含むクラウド・CDN・SaaSの待ち時間が伸びたのは、トラフィックを地中海・アフリカ周り等へ大きく迂回させたためだ。The Times of IndiaNetwork World


どのくらい続くのか——修理のリアル

海底ケーブルの復旧は、故障区間の特定→ケーブル船の出動→引上げ・切断・スプライス→再敷設という工程を踏む。気象・海況・許認可次第で“数週間〜それ以上”かかるのが通例だ。AP通信は、今回も復旧には時間を要する可能性に言及している。AP News


なお、紅海では2024年以降もAAE-1やPEACEなど複数系統で障害が報告されてきた。地政学的リスクや漂流船・投錨の影響が議論され、修理には許認可や安全確保の面で遅延が生じやすい。ウィキペディア


SNSの反応——現場で“感じた遅さ”が可視化された

 


今回の出来事は、X(旧Twitter)やRedditでも瞬時にトレンド化した。

  • テックメディアやキュレーターは“Azureの迂回とレイテンシ上昇”を速報。ユーザーには「クラウドは止まらないが、重い」という体感が共有された。X (formerly Twitter)

  • IT系アカウントは「Azureの遅延増、国際ケーブルの同時多発障害が背景」と解説。迂回による影響を冷静に伝える投稿が多かった。X (formerly Twitter)

  • 海外ニュースアカウントや一般ユーザーは「アジア〜中東で広範にネットが遅い」「Microsoftが公式に遅延を認めた」と状況を拡散。X (formerly Twitter)X (formerly Twitter)

  • Redditの世界ニュース板では、過去事例と比較しつつ“海底インフラの脆弱性”を議論。「数系統が同時に切断されれば経済活動にも直撃」との不安が繰り返し語られた。Reddit


ビジネスへの影響——「止まらない」ためのコストが増える

クラウドやSaaSは冗長化とダイバージョンで“止まらない”設計だが、今回のように幹線が傷むと大規模な遠回りを余儀なくされ、

  • レイテンシ増(応答遅延)

  • 帯域の取り合い(スループット低下)

  • 事業者コスト増(トランジット・光路の再調達)
    が同時に起きる。Azureは「中東を経由するトラフィックで主に遅延が出るが、非経由トラフィックは非影響」と説明。可用性維持と体感速度のトレードオフが浮き彫りになった。azure.status.microsoft


金融・EC・配信・ゲームなどレイテンシに敏感な業種はSLAに触れない範囲で微細な揺れが顕在化しやすい。企業側は暫定対策として(1)近接リージョンへの一時退避、(2)Anycast・BGPポリシーの見直し、(3)監視閾値の暫定緩和、(4)顧客向けの体感遅延告知——を組み合わせるのが定石だ。各社の社内SRE運用は、今回も“止めないための設計”が機能した好例と言える。


セキュリティと地政学——「原因不明」の読み解き方

現時点で“誰が・なぜ”の確証はないとする報道が大勢だ。一方で、紅海周辺の緊張が高止まりする中、関係国・当局・事業者は意図的破壊の可能性も排除できないとして慎重な姿勢を崩していない。推測情報は錯綜しやすく、一次情報(公式ステータス/事業者発表)と広域観測(NetBlocksなど)を突き合わせるのが情報リテラシー上のベストプラクティスだ。AP NewsReuters


これから——「ボトルネックの分散」が鍵

根本対策は、

  • 紅海依存の緩和(代替ルート・新規敷設の前倒し)

  • 既存ルートの物理的防護と監視強化

  • 許認可・セキュリティ手続の国際的整流化

  • クラウド側のダイナミック・ルーティング強化
    の総合アプローチになる。中長期ではSMW系や新設ケーブル(例:SMW6)などの多重化がリスク低減に資する。だが“海峡集中”という地政学的条件が変わらない限り、完全な無風は望みにくい。The Times of Indiaウィキペディア


参考記事

紅海で海底ケーブルが切断され、アジアと西アジアでインターネットアクセスが混乱
出典: https://www.thehindubusinessline.com/info-tech/undersea-cables-cut-in-red-sea-disrupting-internet-access-in-asia-west-asia/article70021939.ece

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