メインコンテンツにスキップ
ukiyo journal - 日本と世界をつなぐ新しいニュースメディア ロゴ
  • 記事一覧
  • 🗒️ 新規登録
  • 🔑 ログイン
    • English
    • 中文
    • Español
    • Français
    • 한국어
    • Deutsch
    • ภาษาไทย
    • हिंदी
クッキーの使用について

当サイトでは、サービスの向上とユーザー体験の最適化のためにクッキーを使用しています。 プライバシーポリシー および クッキーポリシー をご確認ください。

クッキー設定

クッキーの使用について詳細な設定を行うことができます。

必須クッキー

サイトの基本機能に必要なクッキーです。これらは無効にできません。

分析クッキー

サイトの使用状況を分析し、サービス向上に役立てるためのクッキーです。

マーケティングクッキー

パーソナライズされた広告を表示するためのクッキーです。

機能クッキー

ユーザー設定や言語選択などの機能を提供するクッキーです。

知らなかった…「ジャガイモ」の“誤った保存方法”で食中毒リスク増 ―農水省が教える安全ガイド2025―

知らなかった…「ジャガイモ」の“誤った保存方法”で食中毒リスク増 ―農水省が教える安全ガイド2025―

2025年07月12日 23:58

目次

  1. はじめに――いま「ジャガイモ保存」を学ぶ理由

  2. ジャガイモに潜む天然毒素ソラニン&チャコニン

  3. 保存環境が毒素生成に与える影響

  4. 農水省推奨! 正しい保存5ヵ条

  5. 冷蔵・冷凍・野菜室――温度帯別リスク分析

  6. 調理でできる追加対策

  7. 学校菜園・家庭菜園での事故防止マニュアル

  8. 世界のポテト文化と保存術

  9. よくあるQ&A

  10. まとめ――安全とおいしさを両立する「ポテト・ライフハック」

  11. 参考記事一覧




1. はじめに――いま「ジャガイモ保存」を学ぶ理由

1-1 春~夏の“新ジャガブーム”とリスクの表裏

新ジャガは皮が薄くみずみずしいため人気だが、水分量が多く傷みやすい。光を浴びやすいキッチン窓辺や、通気性の悪いビニール袋放置が原因で発芽・緑化するケースが後を絶たない。2024年度の国民生活センターへの相談件数は前年比15 %増。特に子どものお弁当に使用したコロッケが原因となり、学級閉鎖に至った事例も報道された。


1-2 2025年「再警告」発信の背景

農水省は5月20日、過去10年分の家庭内食中毒統計を分析し「原因食材トップ10」にジャガイモが入ったことを公表。SNSで拡散された“冷蔵庫で長期保存すれば安心”という誤情報を修正する目的で、新リーフレットと動画を公開した。




2. ジャガイモに潜む天然毒素ソラニン&チャコニン

2-1 毒素の生成メカニズム

ソラニンとチャコニンはステロイド系グリコアルカロイドに分類され、ジャガイモが外敵や光刺激にさらされた際、自己防衛反応として合成される。芽や皮に集中し、芽先の毒素濃度は可食部の10~30倍に達することがある。


2-2 体内への影響と致死量

ヒトの中毒症状は1 kg当たり2 mgで発生するとされ、幼児は少量摂取でも重篤化しやすい。毒素は加熱に強く、沸点は280 ℃以上。揚げ物程度の温度では完全分解できないため、「予防的除去」が基本戦略になる。




3. 保存環境が毒素生成に与える影響

3-1 温度

最適保存温度は10 ℃前後。6 ℃以下では還元糖が増え、180 ℃以上の加熱時にアクリルアミドを大量生成。30 ℃以上では蒸散が進み品質が急落する。

3-2 光

可視光、特に青・赤域の波長はクロロフィルを合成し、これと並行してアルカロイド濃度が上がる。白熱灯でも数日で緑化が確認される実験例がある。

3-3 湿度と通気

湿度80 %以上では蒸れとカビが併発し腐敗菌が繁殖。逆に乾燥過多はしわ・重量減。紙袋+段ボールの二重構造が遮光と吸湿のバランスをとる。




4. 農水省推奨! 正しい保存5ヵ条

  1. 涼しく暗い場所――床下収納・玄関脇のシューズボックス下段など室温10 ℃前後を確保

  2. 紙袋+段ボール――紙袋で個体同士の接触を軽減し、段ボールで遮光&通気路確保

  3. 冷蔵庫NG――低温糖化でフレンチフライの発がん物質アクリルアミドが平均2.4倍

  4. 新ジャガは早期消費――買い置きは2週間以内を目安にメニュー計画

  5. 芽・緑皮は厚むき――芽は基部5 mm、緑皮は1 mm以上除去が厚生労働省基準




5. 冷蔵・冷凍・野菜室――温度帯別リスク分析

温度帯保存可能日数品質変化主なリスク推奨調理
-18 ℃(冷凍)90日組織破壊で水ぽく食味劣化ポタージュ
2~5 ℃(冷蔵)30日糖化↑アクリルアミド↑煮物
6~8 ℃(野菜室)20日やや糖化やや甘味↑ポテサラ
9~12 ℃(常温暗所)45日変化少芽・緑化△何でも可


※常温暗所が最長品質保持だが、夏場の室温上昇に注意。




6. 調理でできる追加対策

  1. 揚げ時間短縮――二度揚げではなく低温→高温の一度揚げ

  2. 茹でてから焼く――下茹でで毒素15 %低減

  3. ジャガイモ+脂質の組み合わせ――毒素吸収を抑えるとされるが、過量摂取に注意

  4. 皮付き調理の是非――栄養価と毒素リスクのトレードオフ。緑変や苦味・えぐ味があれば即廃棄。




7. 学校菜園・家庭菜園での事故防止マニュアル

  • 遮光シートで濡れない状態を維持

  • 収穫後すぐに土を落とし、涼暗所へ

  • 児童が調理する際は教師が芽・皮を確認し、厚むき指導

  • 学園祭でのフライドポテト販売は禁止か専門業者へ委託




8. 世界のポテト文化と保存術

8-1 北欧の“ルートセラー”

地下1.5 mに掘った土室は年間平均8 ℃、湿度85 %。籾殻と藁で緩衝し、翌春まで鮮度維持。

8-2 アジア―高温多湿地域の工夫

タイでは通気穴付き粘土壺に砂を敷き詰め、その中に埋めて熱気を遮断。

8-3 北米―家庭用カーブドポテトラック

ガレージなどに木製ラックを置き、遮光布で覆うスタイルが近年流行。




9. よくあるQ&A

Q1 : 発芽していないが皮がほんのり緑色、食べても大丈夫?
A : 皮の緑化はクロロフィルだが、同時に毒素も増加。緑色部を厚むきし、残りが白なら可食可。

Q2 : 冷蔵庫保存したイモが甘い。食べられる?
A : 甘味の正体は還元糖。焼く・揚げるとアクリルアミドが増えるため、煮物や蒸し料理に回すのが安全。

Q3 : 芽を取ったら安全?
A : 芽基部の毒素濃度は周囲の10倍以上。基部ごと深くえぐる必要がある。苦味や渋味が残れば廃棄。



10. まとめ――安全とおいしさを両立する「ポテト・ライフハック」

ジャガイモは「冷やしすぎず、光を避け、風を通す」。この三原則が守れれば、毒素発生もアクリルアミド問題も最小限に抑えられる。買い置きは1ヵ月分を目安にし、キッチンの暗所を定期的に温度計で確認しよう。芽取りナイフや専用ピーラーを常備すれば調理の安全性が向上。正しい知識とひと手間で、安心・健康・おいしさの三拍子がそろったポテトライフを楽しんでほしい。




🔗 参考記事一覧(外部リンク・日付順)

  • 📅 2024年10月10日
     🔗 農林水産省「食品中のアクリルアミド低減に向けた取組み」

  • 📅 2025年5月20日
     🔗 農林水産省「じゃがいもによる食中毒を予防するために」

  • 📅 2025年6月3日
     🔗 オトナンサー「“誤った保存方法”で食中毒リスク増」

  • 📅 2025年6月4日
     🔗 東日新聞「天然毒素が増え食中毒のおそれ」

  • 📅 2025年6月10日(英語)
     🔗 Tokyo Food Safety Information Center “Knowledge about Potatoes”




← 記事一覧に戻る

お問い合わせ |  利用規約 |  プライバシーポリシー |  クッキーポリシー |  クッキー設定

© Copyright ukiyo journal - 日本と世界をつなぐ新しいニュースメディア All rights reserved.