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全身黄色のカマキリ、沖縄で小学生が発見——「非常に珍しい」専門家も驚いた“正体”とは

全身黄色のカマキリ、沖縄で小学生が発見——「非常に珍しい」専門家も驚いた“正体”とは

2025年09月02日 12:57

1. 何が起きたのか:小学生が見つけた“黄金のカマキリ”

2025年8月31日、沖縄本島北部の八重岳(Yae-dake, Motobu Town)で、南風原町立北丘小学校の小学2年生、上地結磨さん(7)が全身黄色のカマキリを発見。祖母と山を訪れていた際、樹上で“黄色い葉のようなもの”を見つけ、近寄って昆虫だと直感。伯父に抱えてもらい採集に成功しました。「初めて見たので、うれしかった」とは本人のコメント。**将来の夢は“昆虫博士”**だそうです。沖縄タイムス+プラス


発見個体はハラビロカマキリ(幼虫)とみられ、指摘したのは沖縄大学・盛口満教授(理科教育)。盛口教授は「黄色は初めて」と述べ、色素生成に関わる遺伝子の突然変異で説明できる可能性を示しました。沖縄タイムス+プラス



2. “ハラビロカマキリ”とは?:日本と沖縄で普通に見られる大型種

ハラビロカマキリ(Hierodula patellifera)は、日本(本州以南〜南西諸島)で比較的よく見られるカマキリ。胸部が幅広い体形、前翅の白斑、幼虫が腹部を反らす姿勢などが特徴で、沖縄では年2回発生することも知られています。成体は緑〜褐色で、緑色個体が多数派です。Honda Japan直翅類.jp


ポイント(識別の目安)
・体長はおおむね5〜7cm(成体)/幅広い胸部
・幼虫期は腹を上げる姿勢をとりがち
・沖縄では林縁や低木での観察機会が多い
・色は緑が基本、褐色型もまれに存在(黄色型は極めて稀) 直翅類.jpHonda Japan



3. なぜ黄色になるの?:色素変異・発生・環境の視点から

3-1. 遺伝子レベルの“色素異常仮説”

盛口教授が示唆したとおり、今回の個体は色素生成に関わる遺伝子の変異(xanthochromismや色素欠損に類する現象)で説明できる可能性があります。昆虫・脊椎動物を含む色彩形成の分子機構は共通基盤を持つことが多く、例えば家蚕(カイコ)ではyellowやebonyなどの遺伝子変異が体色の変化をもたらすことが古典的に知られています。生物群をまたいでメラニン系・カロテノイド系などの経路が収斂的に変わる例も報告されています。PMC+1


※本個体で実際にどの遺伝子が変異したかは未検証。あくまで一般的な色彩遺伝学からの推測です。沖縄タイムス+プラス



3-2. “通常色”と発生段階:緑→褐色の一般傾向

ハラビロカマキリを含む多くのカマキリでは、幼体は緑色が優勢で、成長・脱皮・環境によって褐色へ移行することがあります(種や個体差あり)。近年の研究でも、若齢期の緑→成長後の褐色に関する生態・行動的適応が議論されています。黄色はその通常スペクトルから外れる例外的な体色です。Brill



3-3. 偽装(カモフラージュ)と選択圧

体色は捕食—被食の軍拡競争のなかで進化的に選ばれてきました。緑や褐色は葉・枝・樹皮に溶け込むカモフラージュ色。黄色は枯葉・花弁環境にマッチしうる反面、森林の常緑環境では目立つため長期的には稀になりがち、と考えられます(推論)。一方で、“第二の効果”として配偶行動や熱収支への影響もあり得ますが、野外での厳密検証は困難です。



4. じつは前例がある?:日本各地の“黄色カマキリ”報告

「黄色のカマキリ」はニュースになりやすい**“レア現象”で、国内でも散発的な報告**があります。

  • 静岡・磐田で“幸せの黄色いカマキリ”(幼虫)が見つかった事例(2017年、写真付き)。朝日新聞

  • 鹿児島でも庭先や小学生の観察で全身黄色の個体が報じられ、専門家が希少性を解説(2022–2023年)。TBS NEWS DIGFNNプライムオンライン

  • 沖縄でも2022年に“黄色のウスバカマキリ”が話題になった前例(別種)。朝日新聞

今回の沖縄・八重岳のニュースは、“黄色ハラビロの幼虫”という稀少中の稀少に位置づけられます。沖縄タイムス+プラス



5. 沖縄・八重岳というフィールド:地理・気候・文化のメモ

八重岳は沖縄本島北部の本部町(Motobu)にある標高約453mの山で、桜や亜熱帯の広葉樹で知られる観光地。周辺はやんばる(沖縄北部の森)に連なり、昆虫多様性の宝庫です。南風原町(Haebaru)は那覇市の南東に位置する沖縄本島中南部の町で、都市近郊ながら自然へのアクセスも良いロケーション。こうした身近な自然が、子どもの目に“普通でない黄色”を届けた、と言えるでしょう。



6. 「市民科学」と子どもたち:なぜ“気づけた”のか

上地さんは**“葉っぱに見えた黄色の異物”にまず気づき、「近くに枝がない=葉ではない」と推理して昆虫と判断しました。これは観察眼+ちょっとした仮説思考**の賜物。写真撮影・周囲の大人への相談・報道機関との接点——**市民科学(Citizen Science)**の好例です。地域紙(Okinawa Times)が迅速に専門家へ橋渡しし、知の連鎖が生まれました。沖縄タイムス+プラス



7. どう観察し、どう扱う?:撮影・採集・保護のガイド

  • 撮るならまず環境と一緒に:全身・横顔・腹面・生息環境(葉・樹皮)を押さえる。

  • フラッシュは控えめに:夜間は光に弱い個体も。

  • 触る場合は短時間・低ストレスで:前脚(鎌)や腹部をつかまない。小型ケース+通気で一時観察。

  • 同定は“全体像+局所”:胸部の幅、前翅の白斑、口内の色、前脚の棘列など(種により差)。ハラビロは幅広胸部と白斑がポイント。直翅類.jp

  • 自然に返す:採集許可・保護区の規則を確認し、元の場所・時間帯・植生を尊重。

  • SNS公開時は場所の出し過ぎに注意:希少個体の集中採集を招かない配慮を。



8. 黄色は“幸運のサイン”?:文化と科学の交差点

日本では**“黄色=幸福”のイメージもあり、黄色カマキリはしばしば“ラッキー・モチーフ”として拡散されます。もっとも、科学的には突然変異という偶然に過ぎず、適応性が常に高いわけではありません。文化的ロマンと科学的現実が共存**している、と理解すると味わい深いでしょう。朝日新聞TBS NEWS DIG



9. ハラビロカマキリ in Okinawa:分布・季節・生態の要点

  • 分布:本州〜南西諸島まで広く。沖縄でも普通種。Honda Japan

  • 季節:8〜11月に成虫を見やすく、沖縄では年2回の発生がある。Honda Japan

  • 環境:林縁・低木・草地など。樹上性傾向も。直翅類.jp

  • 体色:緑が基本、褐色型は“少ないが存在”。黄色は例外的。直翅類.jp



10. 今回の発見が教えてくれること

  1. 身近な自然は予想外に豊か
    学校・家庭周辺の緑地でも、世界に誇る**色彩の“逸脱”**と出会える。

  2. 子どもの好奇心が科学を動かす
    観察・記録・共有が、地域メディア—専門家—市民の協働を生む。沖縄タイムス+プラス

  3. 色は“進化と偶然”の交差点
    黄色の希少性は選択圧と遺伝的ドリフトの鏡映。個体の尊重と科学的理解が大切。



11. よくある疑問(FAQ)

Q. 成長したら色は変わる?
A. 可能性はあります。カマキリでは脱皮や発育段階で体色が変わることがあり、緑→褐色といった移行は珍しくありません。ただし黄色型がどの段階でどう変わるかは個体次第で、確実な予測は困難です。Brill


Q. 人工飼育で黄色を“固定”できる?
A. 長期的には多世代の選抜交配や遺伝背景の検証が必要で、野外個体の乱獲は厳禁。まずは観察と記録を優先してください(学術面の話題として、色素遺伝子の変異が色を左右する例は他生物で多数知られます)。PMC+1


Q. 似た“黄色っぽい昆虫”と見分けは?
A. カマキリの三角形の頭部・大きな複眼・“鎌”状の前脚は強い手掛かり。ハナカマキリ(熱帯)など花そっくりの種もいますが、日本国内の野外で今回のような全身黄色は突然変異による稀な個体と考えるのが妥当です。



12. まとめ

  • 沖縄・八重岳で小学生が発見した全身黄色のハラビロカマキリ幼虫は、極めて稀な色素変異の可能性が高い。沖縄タイムス+プラス

  • ハラビロカマキリ自体は沖縄でも普通種だが、黄色型は通常の緑/褐色の範囲外。Honda Japan直翅類.jp

  • 市民科学の好例として、観察→記録→共有が地域の知を動かし、自然教育の豊かな教材になった。

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