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地球が加速中!地球が“猛スピン”する夏 — 1ミリ秒が揺さぶるテクノロジーと人類の時間感覚

地球が加速中!地球が“猛スピン”する夏 — 1ミリ秒が揺さぶるテクノロジーと人類の時間感覚

2025年07月13日 12:08

1. “短い夏の日”がやって来た

「今日は一瞬で終わった気がする」——そんな感覚的比喩が、2025年7月には少しだけ現実となった。IERSの速報によれば、7月9日の地球は24時間より1.30 ミリ秒短く回転し、7月22日には1.38 ミリ秒、8月5日には1.51 ミリ秒の短縮が予測されている。これは原子時計が登場して以降の最速記録に迫る。 timeanddate.com


2. 加速のトリガー——月・大気・そしてコア

地球の自転を左右する要素は複雑だが、今回の夏季加速には三つのキープレイヤーがいる。

  1. 月のスタンドスティル
    月の軌道は赤道面に対し約5°傾いている。その傾斜が18.6年周期で最も大きくなる「メジャー・ルナー・スタンドスティル」が2024–25年に当たり、潮汐トルクが極域寄りの緯度で最大化。フィギュアスケート選手が腕を締めると回転が速まるのと同じ原理で地球を“押し回す”。 The Washington Post

  2. 夏のジェット気流ブレーキ
    北半球が太陽に傾く夏は、極赤道間の温度勾配が弱まり、高度1万 m付近のジェット気流が減速する。大気がゆっくり動けば、角運動量保存則により岩石圏(地球本体)がわずかに加速。2025年7〜8月はその作用が月効果と共鳴した。 The Washington Post

  3. 未知の深部ダイナミクス
    1990年代以降の観測で、地球コア内部の流体運動と自転速度に相関があると示唆されている。Scripps研究所のダンカン・アグニュー博士は「最近の加速にはコア起源の“謎の寄与”がある」と指摘する。 The Washington Post


3. ミリ秒の重み——テクノロジー最前線への影響

1.3 ミリ秒は人間の瞬き(約100 ms)の1/80に過ぎない。だが高頻度取引(HFT)がナノ秒単位で価格を更新する金融市場、衛星測位(GPS)、大規模送電網、天文干渉計では**「時刻=座標」**であり、誤差は座標ずれやシステム障害を招く。 Live Science


特にGPSは、衛星と受信機間の信号遅延(光速で1 ms ≒ 約300 km)を演算する。地球が予定より速く回れば、衛星側計算が位置を数十 mずらす可能性がある。


4. “負のうるう秒”が視野に

地球が遅く回る時は余剰を埋める正のうるう秒が挿入されるが、近年議論されているのは**「負のうるう秒」**。2022年、時刻機関はうるう秒を2035年に廃止する方針を決議したが、もし地球加速が続けばその前に負の補正が必要になる。 Live Science


5. ヒトは気づかない——だがSNSは騒ぐ

TikTokの@dailymail公式動画「Shortest Day of Your Life」は460 万再生を突破し、「地球も月曜を短縮してくれ」「1.5 ms短いなら残業代も短縮しろ」といったコメントが1万件以上飛び交った。 TikTok


X(旧Twitter)では #EarthSpinningFast がトレンド入りし、UNILADのポストには「地球がスピンアップ? オフィスも時短でお願いします」というミーム画像が添付された。友人とのDMで「寝坊は地球のせい」と冗談を言う人も続出。こうした軽妙さは、「科学トピック×SNS」が持つ拡散力を象徴する。


6. 歴史の長い“秒のせめぎ合い”

恐竜時代、地球一日は約23時間。46億年前の原始地球は19時間弱だったと考えられる。長期的には月が遠ざかり、自転は1世紀で約2.3 msずつ減速してきた。ここ数年の加速はその“長い減速トレンド”に乗る波打つノイズに過ぎない可能性もある。


7. 今後のシナリオ——加速は続くか

  • 短期(〜2026):月軌道が2025年秋以降赤道へ戻るため、年末以降は再び通常の遅いリズムに近づく公算。

  • 中期(10〜15年):氷床融解により質量が赤道へ移動し、自転が若干※遅くなる可能性(Nature 2024 論文)。

  • 長期(世紀スケール):月遠心運動+潮汐摩擦で累積的に遅くなる見通し。

※ただし氷床の“反発隆起”で極方向へ質量が戻されるとの反論もあり、総合的予測は不確実。


8. “地球の秒”とどう付き合うか

私たちができるのは、

  1. 科学コミュニケーションの充実——ミリ秒規模でもSNSが関心を示す好機。

  2. システムの俊敏性——クラウドや分散台帳におけるタイムスタンプ補正を自動化。

  3. 教育——天文学・地球科学の授業で“生きている地球時間”を体感させる教材に活用。


9. まとめ——「一日は24時間」ではない世界へ

地球は巨大なジャイロスコープであり、月・大気・海・コアという多層システムがリズミカルに回転を調律している。2025年夏の“ミリ秒短縮”は、そのダイナミズムを垣間見せる小さな窓だ。技術はこの揺らぎを無視できないほど精密になり、SNSはそれをユーモア混じりに語り合う。


「時間は絶対ではなく調整可能な協定である」——おそらく本当に加速しているのは、私たち人類のテクノロジーと情報共有の速度なのだ。


参考記事

地球の自転が速くなり、夏の日が短くなっている
出典: https://www.nytimes.com/2025/07/11/science/earth-speeding-up-summer-days-shorter.html

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