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量子でアドレス指定する時代へ : 量子の「指名通話」誕生 ─ 京大が開いた“宛先を選べる”量子暗号ネットワークの扉

量子でアドレス指定する時代へ : 量子の「指名通話」誕生 ─ 京大が開いた“宛先を選べる”量子暗号ネットワークの扉

2025年09月14日 13:23

1. 何が「新しい」のか——量子通信に“宛先を選ぶ”という概念

日本経済新聞の報道によれば、京都大学の研究チームが量子暗号通信ネットワークで、複数の接続先から特定の相手を選んで通信するための基盤技術を実証した。ポイントは3個の光子に量子もつれを作ることで、回線の分岐点で相手の切り替えに繋がるアーキテクチャを示した点だ。従来のQKDは基本的に「1対1」の直結を積み上げる形が主流だったが、今回の成果は**ネットワーク化(多対多)に必要な“スイッチング”**の具体像を与えた。はてなブックマーク


2. 量子暗号(QKD)の基礎と“なぜ今”か

量子暗号は、量子力学の性質を使って盗聴の痕跡が必ず残る鍵配送を実現しようとするものだ。量子鍵配送(QKD)で得た鍵とワンタイムパッドを組み合わせれば、理論上計算機性能に依存しない安全性が狙える。日本の標準的解説でも、その原理とネットワーク化の重要性が整理されている。NICT


一方で、古典暗号(現在のインターネットの大黒柱)は将来の量子計算機で破られる可能性が指摘され、ポスト量子暗号(PQC)への移行が国際的に進む。日本でも金融庁が量子コンピュータへの注意喚起や銀行に移行を促す動きを示しており、QKDとPQCは相補的なセキュリティ層として検討が加速している。So & Sato


3. どうやって“宛先を選ぶ”のか——3光子もつれの意味

今回の手法は3光子の量子もつれを用いる。量子もつれは複数の粒子が一体の状態として振る舞う性質で、ネットワークの分岐点における受け手の選択(スイッチング)や、将来的な量子リピータの構成要素として重要になる。記事が伝える「分岐点で通信相手を切り替える技術につながる」という示唆は、量子ネットを“配線可能なインフラ”へ押し上げる。はてなブックマーク


(補足)量子情報の世界では、特定の多体系(例:W状態など)を識別・制御する技術の進展がここ数年相次いでいる。京大の関連成果も報じられており、多光子の生成・識別・制御の成熟がネットワーク技術の前提条件になっている。ScienceDaily


4. どこで使えるのか——金融・医療・防衛から宇宙へ

報道でも触れられたように、銀行決済・防衛・医療など高機密分野が主なユースケースだ。ネットワーク側で通信相手を柔軟に“指名”できるなら、バックアップ回線や災害時の冗長構成、地域間連携など実運用の幅が広がる。日本政府の量子推進資料は衛星QKDも視野に入れ、ISS—地上間の鍵共有実証などの実績に言及しており、地上+宇宙のハイブリッド量子ネットが設計ターゲットになっている。内閣府ホームページ


5. SNSはどう反応したか——“難しい”“でもワクワクする”

ニュースはSNSで素早く拡散した。可視化できる範囲でも、次のような傾向が見える。

  • 難解さへの戸惑い:「小学生でも分かるように言うと?」と平易な説明を求める声。Yahoo!検索

  • 表現への突っ込み:「秘密鍵を送るのは草」など、記事表現の受け止めを巡る反応(“鍵配送=鍵そのものを送る”という誤解への指摘)。Yahoo!検索

  • 期待の声:「量子でアドレス指定できる時代、通信の概念ごとアップデートされそう」。Yahoo!検索

  • 応用イメージの拡散:オンライン決済、医療・行政など具体的ユースケースを挙げて“わかりやすく”語るポスト。Yahoo!検索
    総じて、**「難しいが、方向性は理解できる。実装が見たい」**という温度感が支配的だ。


6. 実装までのロードマップとボトルネック

“指名できる量子通信”が現場に降りるまでには、少なくとも以下の論点が残る。

  • 距離と損失:光子は減衰に弱い。リピータや衛星QKDの併用、都市圏—長距離のハイブリッド設計が要る。NICT

  • スイッチングの標準化:今回の基盤技術をネットワーク標準に落とし込む作業(制御プロトコル、鍵管理、冗長化設計)。NICT

  • 機器コストと運用:単一光子源・検出器・超低損失ファイバなどのサプライチェーン確立。京大関連ではナノダイヤモンド起点の単一光子源の進展も報告されており、要素技術の国産オプションが広がる。t.kyoto-u.ac.jp

  • PQCとの二層防御:現実の企業ネットではQKD+PQCの多層化が実務的。金融当局の誘導も踏まえ、移行計画の具体化が急務だ。So & Sato


7. 京大の“量子”地力

京大は量子情報・量子暗号で理論から実験、デバイスまで裾野が広い。近年も量子優位性の条件解明など学術的発信が継続している。今回の“ネットワーク指名”技術と合わせ、基礎〜応用を束ねる研究体制が見える。京都大学


8. 3分でわかる超ざっくりQ&A

  • Q. 量子暗号って何が強い?
    A. 盗聴すると“壊れる”性質を使い、盗聴の痕跡が必ず残る鍵づくりができる。NICT

  • Q. 鍵は送るの?
    A. “鍵を安全に生成・共有する”のが肝。鍵そのものを無防備に運ぶわけではない。NICT

  • Q. 今回の新しさは?
    A. ネットワークの分岐で“宛先を選ぶ”設計に道筋を付けた。はてなブックマーク


9. 結論——量子ネットは“配線可能”な段階へ

1対1の実験室から、多点を結ぶインフラへ。量子暗号を“現場のネットワーク”に統合するうえで、宛先の選択=スイッチングは避けて通れない。そのボトルネックに京大が光を当てた。金融・医療・防衛を最前線に、地上+宇宙を含む広域量子ネットのロードマップは、ここから具体の実装戦に入っていく。はてなブックマーク



参考・出典

  • 日経報道の要点(3光子もつれ、分岐点で切替の示唆)を要約。はてなブックマーク

  • SNS反応の実例(可視化できる範囲のコメント)。Yahoo!検索

  • 量子暗号(QKD)の基礎解説とネットワーク化の重要性。NICT

  • 政策動向:衛星QKD・国家戦略。内閣府ホームページ

  • 金融当局のPQC移行促進(ガイドライン)。So & Sato

  • 京大の関連研究(量子優位性の条件、量子デバイス)。京都大学

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