メインコンテンツにスキップ
ukiyo journal - 日本と世界をつなぐ新しいニュースメディア ロゴ
  • 記事一覧
  • 🗒️ 新規登録
  • 🔑 ログイン
    • English
    • 中文
    • Español
    • Français
    • 한국어
    • Deutsch
    • ภาษาไทย
    • हिंदी
クッキーの使用について

当サイトでは、サービスの向上とユーザー体験の最適化のためにクッキーを使用しています。 プライバシーポリシー および クッキーポリシー をご確認ください。

クッキー設定

クッキーの使用について詳細な設定を行うことができます。

必須クッキー

サイトの基本機能に必要なクッキーです。これらは無効にできません。

分析クッキー

サイトの使用状況を分析し、サービス向上に役立てるためのクッキーです。

マーケティングクッキー

パーソナライズされた広告を表示するためのクッキーです。

機能クッキー

ユーザー設定や言語選択などの機能を提供するクッキーです。

ベンチにスマホを置いたら“勝手に充電”が始まった――街の新インフラ「充電ベンチ」が世界で広がる理由

ベンチにスマホを置いたら“勝手に充電”が始まった――街の新インフラ「充電ベンチ」が世界で広がる理由

2025年12月28日 15:01

1. 「置くだけで充電」体験がバズった理由

今回注目を集めたのは、あるXユーザーが東京都調布市の“鉄道敷地遊歩道”で見かけたベンチ。見た目は普通のベンチなのに、座面の一部に黒いラインが入り、端には雷マーク。半信半疑でその上にスマホを置くと、本当に充電が始まって驚いた――という投稿が拡散し、「魔法みたい」「めちゃくちゃ便利」と話題になりました。 NEWSjp


ここが面白いのは、いかにも“充電スポット”らしい機械やコンセントが目立たないこと。
ベンチという日常の道具の中に、充電機能が「溶け込んでいる」からこそ、初見の衝撃が大きいんです。


そしてこの体験は、単なる“珍しい設備”で終わりません。
スマホがライフライン化した今、「外出先で充電できる」=安心に直結します。観光客や通勤通学の人だけでなく、災害時にも意味がある――そこまで含めて“インフラの発明”として見られ始めています。 NEWSjp



2. どんなベンチ? 正体は「太陽光+蓄電+ワイヤレス充電」

話題のベンチは、屋外用品メーカー「コトブキ」が手がける製品だと特定され、同社も取材に対し仕様を説明しています。 NEWSjp

ポイントは3つです。


(1)太陽光で発電して、内部に蓄電する

ベンチの座面(または一部)にソーラーパネルを搭載し、日中の太陽光で電気を作って内部バッテリーにためる設計。配線工事が不要な“オフグリッド”で、直射日光が当たる場所に設置することが前提とされています(例:正午を含む1日6時間以上の日照などの条件)。 eX


(2)ケーブル不要の「非接触充電(Qi)」を搭載

いわゆるワイヤレス充電です。対応スマホ(iPhoneや多くのAndroidなど)なら、指定位置に置くだけで充電が始まります。 NEWSjp+2eX+2


(3)災害時の“最低限の電源”も想定

メーカー側は、停電などで電力供給が止まった状況でも通信手段を確保する――という目的を明確にしています。日常の快適さと、非常時のレジリエンス(回復力)を同時に狙う設計思想です。 NEWSjp+1



3. 「エフライン Charge#」のスペック感(できること/できないこと)

取材記事によると、ベンチで同時に充電できるのは基本的に1台。ワイヤレス充電対応機種が対象で、ケース付きでも形状によっては反応しないことがあります。充電速度は“標準的”で、劇的に急速というタイプではありません。 NEWSjp


また、バッテリーが満充電の状態なら、スマホを複数回フル充電できる目安(例:0%→100%を4台程度)も示されています。 NEWSjp


価格については、記事では「背もたれなし約30万円前後/背もたれあり約35万円前後」と紹介されています。 NEWSjp
公式の製品ページでは、税込で約29万円台〜37万円台のバリエーションも確認できます(仕様・色・設置方式などで変動)。 townscape.kotobuki.co.jp


そして設置状況は、2025年12月時点で全国に約30台というメーカー説明が掲載されています。つまり“どこにでもある”段階ではなく、いまは「見つけたらラッキー」な新しめのインフラです。 NEWSjp



4. 使い方は超シンプル。でも“コツ”がある

初めて見つけた人向けに、失敗しにくい手順をまとめます。


手順

  1. 雷マーク(充電位置)の上を探す

  2. スマホを置く(なるべく中央を合わせる)

  3. 充電マークが表示されるか確認

  4. 充電が始まらなければ、数センチずらして再度置く(コイル位置の相性があります)


うまくいかない時のチェック

  • そもそも端末がQiに対応していない

  • 厚いケース/金属パーツ入りケース/リング付きケースで反応が弱い

  • スマホの置き位置がズレている

  • ベンチ側のバッテリー残量が少ない、または日照不足で蓄電が足りない



5. どうして置くだけで充電できるの?(Qiの基本)

Qi(チー)方式のワイヤレス充電は、送電側(ベンチ)と受電側(スマホ)にコイルがあり、送電側が作る磁界を受電側が受け取って電力に変える「磁気誘導」が基本です。 Wireless Power Consortium


だからこそ重要なのが“距離と位置”。
コイル同士が近く、ある程度位置が合っているほど効率が良く、ズレると充電が不安定になったり、そもそも始まらなかったりします。



6. 便利さの裏で気をつけたいこと(安全・防犯・マナー)

「便利=何も考えなくていい」ではありません。公共の充電ベンチには、家庭の充電より少しだけ注意点があります。


(1)金属小物は置かない

ワイヤレス充電は熱を持つことがあり、金属物(鍵、コイン、アクセサリーなど)が間にあると発熱や干渉の原因になります。Appleもワイヤレス充電時に金属物を避ける注意を示しています。 Apple サポート


(2)“置きっぱなし”は盗難リスク

ベンチの上にスマホを置く=視線が外れた瞬間に持ち去られる可能性が上がります。
写真や動画に夢中になって「充電できてる!」と喜んでいる時が一番危ない。体の近くに置き、手で軽く触れられる距離で使うのが無難です。


(3)公共充電の“情報セキュリティ”は?

有線の公共USBには、いわゆる“ジュースジャッキング(USB経由の攻撃)”リスクが話題になります。政府機関やセキュリティ企業も注意喚起を出しています。 SOPHOS+1
その点、ワイヤレス充電はデータ線を直接つながないため、USBポートより攻撃面が小さいとされることがあります(ただし、盗難・覗き見・肩越しのPIN観察など別種のリスクは残ります)。 Jagwire+1


(4)「1台だけ」問題とマナー

同時に充電できる台数が限られる以上、混んでいるときは譲り合いが大切です。
“座る場所”でもあるので、充電のために長時間占領すると摩擦が生まれやすい。短時間で区切る、少し充電したら次に譲る――この文化が根付くかどうかも、普及の鍵になります。



7. なぜ今、世界で「充電ベンチ」が増えているのか

理由(1)スマホが“生活必需品”から“都市のライフライン”になった

地図、決済、交通、翻訳、連絡、災害情報。
旅行者にとっては特に、スマホの電池が切れる=都市機能から切断されるのと同じです。


理由(2)「街の安心」を作る装置になる

メーカーも“災害時のライフライン”を強く意識しています。停電でコンセントが使えないとき、わずかでも充電できる場所があれば、連絡・情報収集・救助要請の可能性が上がる。 NEWSjp+1


理由(3)スマートシティの“見える成果”になりやすい

スマートシティは、住民が実感しないと「何が変わったの?」で終わりがちです。
一方、充電ベンチは効果が直感的。「使ってすぐ分かる」ので、行政・企業の取り組みとしても説明しやすい。



8. 日本だけじゃない:世界の“スマートベンチ”事情

似た発想は海外にもあります。

  • 例えば、太陽光で動き、ベンチに置くだけでワイヤレス充電できる製品が紹介されています(USBポート併設など、構成はさまざま)。 Bridgestone Global Website

  • また、オーストラリア・シドニーのバス停ベンチに“隠れた充電機能”があると話題になり、無線+USBで複数台を充電できる取り組みが報じられています。 ニュース.com.au


つまり「ベンチが電源になる」は、すでに世界的な潮流。
日本で今回バズったのは、その流れが“日常の風景”として見え始めた瞬間だった、とも言えます。



9. これからの論点:普及のカギは「設置場所」と「運用」

充電ベンチは、置けば終わりではありません。むしろ大事なのは運用です。



設置場所の設計

  • 日照条件が必要(木陰・高架下・ビル影だと蓄電しにくい) eX

  • 人通りが多い場所は便利だが、盗難・いたずら対策も必要

  • イベント会場、観光導線、災害時の避難導線と相性が良い



維持管理

  • パネルの汚れ、座面の劣化、機器の防水・防塵

  • “使える状態”を保つための点検(スマート化するほど保守は重要)



利用体験(UX)

  • どこに置けばいいか分かるサイン

  • 充電中の誤持ち去りを減らす工夫

  • 混雑時の譲り合い設計(台数増、複数ポート化など)



10. まとめ:「魔法みたい」は、都市が少し賢くなった証拠

ベンチにスマホを置いたら充電が始まる――その驚きは、技術の勝利でもあり、発想の勝利でもあります。
“座る”という日常の行為の中に、「電源へのアクセス」を自然に溶け込ませる。しかも太陽光と蓄電で、停電時にも頼れる可能性がある。 NEWSjp+2eX+2

まだ設置は限定的で、見つけたらラッキーな段階。
でも、世界が向かっている方向ははっきりしています。


次にあなたが街でベンチを見かけたら――
ちょっとだけ座面を観察してみてください。
雷マークが、未来の“当たり前”の入口かもしれません。


← 記事一覧に戻る

お問い合わせ |  利用規約 |  プライバシーポリシー |  クッキーポリシー |  クッキー設定

© Copyright ukiyo journal - 日本と世界をつなぐ新しいニュースメディア All rights reserved.