メインコンテンツにスキップ
ukiyo journal - 日本と世界をつなぐ新しいニュースメディア ロゴ
  • 記事一覧
  • 🗒️ 新規登録
  • 🔑 ログイン
    • English
    • 中文
    • Español
    • Français
    • 한국어
    • Deutsch
    • ภาษาไทย
    • हिंदी
クッキーの使用について

当サイトでは、サービスの向上とユーザー体験の最適化のためにクッキーを使用しています。 プライバシーポリシー および クッキーポリシー をご確認ください。

クッキー設定

クッキーの使用について詳細な設定を行うことができます。

必須クッキー

サイトの基本機能に必要なクッキーです。これらは無効にできません。

分析クッキー

サイトの使用状況を分析し、サービス向上に役立てるためのクッキーです。

マーケティングクッキー

パーソナライズされた広告を表示するためのクッキーです。

機能クッキー

ユーザー設定や言語選択などの機能を提供するクッキーです。

SHEIN、ついに“常設店”へ — 価格革命の次の一手:SHEINが“触れるブランド”になる日

SHEIN、ついに“常設店”へ — 価格革命の次の一手:SHEINが“触れるブランド”になる日

2025年10月03日 00:17

中国発の超低価格ファッション大手SHEIN(シーイン)が、ついに“常設の実店舗”へ舵を切る。発表は2025年10月1日(現地)、開業は11月以降。第1号はパリの老舗百貨店「BHVマレ」内で、その後はディジョン、ランス、グルノーブル、アンジェ、リモージュの5都市へと拡張する計画だ。これまで世界各地でポップアップを量産してきた同社にとって、常設店は“世界初”。EC専業モデルの転換点として、欧州のど真ん中・フランスが選ばれた意味は小さくない。


今回の出店は、BHVマレや一部の「ギャラリー・ラファイエット」店舗を運営する小売不動産会社 Société des Grands Magasins(SGM)とSHEINの提携によるもの。BHVでの第1店に続き、地方5都市のギャラリー・ラファイエット“提携店”内に順次“ショップ・イン・ショップ”形態で常設される。なお、パリ店はBHVの6階に開くと報じられている。Reuters


なぜフランスか。 SHEINは「都市中心部の再活性化、老舗百貨の再生、フランス・ファッションへの新機会創出」を掲げ、最大で約200人の雇用創出も見込むという。選定理由として“ファッション大国であること”を挙げ、実店舗の実験に最適な市場だと説明する。InfoMoney


しかし、船出は波高い。 フランスの小売・業界団体、政治家、規制当局からは批判が噴出。ギャラリー・ラファイエット本体は、フランチャイズ契約や自社の価値観に反するとして「強い反対」を表明した。SHEINの“超ファストファッション”がもたらす価格競争と使い捨て消費への懸念、そして国内ブランドの経営難が背景にある。国会ではファストファッション広告の規制・禁止につながり得る法案も審議されており、SHEINの常設化は政治的論争のど真ん中に置かれている。Reuters us.fashionnetwork.com


SNSで何が起きているか。 X(旧Twitter)やInstagramでは、次のような声が可視化されている。

  • 歓迎派(消費者):「やっと“試着して買えるSHEIN”が来る」「手頃な価格で最新トレンドに触れられる」といった期待の投稿。パリファッションウィークの熱気に重なる形で、若年層を中心に話題化している。Instagram Instagram

  • 批判派(業界・アクティビスト):業界団体や小売関係者は「地方百貨の看板の下で“使い捨て衣料”を正当化するのか」と反発。ギャラリー・ラファイエットの“ブランド毀損”を懸念する声や、ボイコットを呼びかける投稿も伸びている。報道各社のコメント紹介ポストが拡散のハブになっている。Reuters BFMTV

  • 混乱派(ブランド理解):ギャラリー・ラファイエット“本体”と、SGMが運営する“提携店”の関係が分かりづらく、「同じ名前なのに、なぜ立場が真逆?」という困惑も。ニュース解説アカウントの図解やスレッドがバズった。us.fashionnetwork.com


SHEINの狙いとリスク。 物理店舗は、ECでは埋めづらい“体験”と“信頼”のギャップを埋める。同社は巨大なSKU回転とアルゴリズム供給で“外れ”を極小化してきたが、試着・即日持ち帰り・返品利便の強化は購入単価と来店頻度を押し上げやすい。一方で、店頭在庫の保有・運営コストは上昇し、ECモデルの“軽さ”は失われる。加えて、EUや米国で小額輸入免税の見直しが進む中、価格競争力への逆風も想定される。常設店の収益性は、商品の回転速度と在庫設計、そして規制環境の変化に強く左右されるだろう。Reuters


フランス市場の“地政学”。 フレンチ・リテールの象徴的空間であるBHVに“超低価格”が同居することは、象徴的な文化摩擦でもある。国内ではZaraやH&Mに加え、低価格帯の再編も進む。インディテックス(Zara親会社)は若年層向け廉価ブランド「Lefties」の再展開で対抗姿勢を見せており、価格帯の重なりはさらに増す見込みだ。Reuters


グローバル企業としての横顔。 SHEINは2012年に中国で創業、現在の本社はシンガポールに置く。2022年の売上高は230億ドル、従業員は世界で約1.6万人。ブラジルでは2023年に700㎡・約1万6,500点をそろえたポップアップを実験済みだ。InfoMoney


これから何を見るか(チェックリスト)

  1. 法規制と広告:フランスの“ファストファッション規制”の最終形は?広告制限は集客戦略を直撃し得る。Reuters

  2. フランチャイズ紛糾:ギャラリー・ラファイエット本体の反対は、出店スケジュールに影響するか。us.fashionnetwork.com

  3. 店頭オペレーション:在庫の回転・SKU選定・返品動線。EC発SHEINは“オムニ”でどこまで最適化できるか。

  4. 雇用と地域活性:掲げる約200人の雇用は実際に生まれるか、地域の商店街に波及効果はあるか。euronews

  5. ブランド体験:BHVの“6階”というロケーションは、観光・若年層の導線に合致するか。FashionNetwork France


結論として、今回の常設出店は、価格と即応性で世界を席巻したEC巨人が、信頼と接点を補完するための“現実世界への上陸作戦”だ。だがフランスでは、文化・規制・流通慣行という“見えないコスト”が重くのしかかる。SHEINはスピードとデータで逆風を乗り切れるのか。11月のパリから、その答え合わせが始まる。Reuters


参考記事

Shein、フランスで世界初の常設店舗をオープン
出典: https://www.infomoney.com.br/business/shein-abre-primeiras-lojas-permanentes-no-mundo-na-franca/

Powered by Froala Editor

← 記事一覧に戻る

お問い合わせ |  利用規約 |  プライバシーポリシー |  クッキーポリシー |  クッキー設定

© Copyright ukiyo journal - 日本と世界をつなぐ新しいニュースメディア All rights reserved.