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革命的進展!インサイト社のがん治療薬が未来を変えるか:MSS大腸がん15.2%、膵がん20–34%

革命的進展!インサイト社のがん治療薬が未来を変えるか:MSS大腸がん15.2%、膵がん20–34%

2025年10月21日 00:07

導入——「免疫が効きにくい」に挑む2アプローチ

米Incyteは、ベルリンで行われたESMO 2025にて二つのがん治療候補のフェーズ1成績を公表した。対象は免疫療法が効きづらい代表格であるMSS大腸がんと、治療選択肢が乏しい膵管腺がん(PDAC)。同社はTGFBR2×PD-1二重特異性抗体 INCA33890と、KRAS G12D選択的阻害薬 INCB161734の双方で有望なシグナルを示し、次段階への布石を打った。Investing.com


INCA33890——MSS大腸がんでORR 15.2%、登録試験は2026年へ

発表によれば、INCA33890は多治療歴のMSS大腸がん患者群(RDE投与105例)で客観的奏効率(ORR)15.2%を達成。患者の93.3%が2ライン超の既治療、71.4%に肝転移を抱えるハイリスク集団で、治療継続中央値は7.3か月。有害事象は倦怠感、そう痒、輸注反応などが中心で概ねマネージ可能とされ、2026年の登録試験開始が計画されている。Investing.com


メカニズム面では、TGFβ経路が腫瘍微小環境で免疫抑制を助長することが知られ、PD-1との二重標的化は抵抗性腫瘍での反応獲得を狙う合理的戦略だ。Incyteは同抗体の設計思想や前臨床データも公開しており、免疫毒性の広汎な増幅を避けつつT細胞機能を選択的に高める狙いが示されている。Stock Titan


INCB161734——膵がんで用量依存の反応(ORR 20–34%)、安全性は概ね良好

KRAS G12Dは膵がんで約40%、大腸がんで約15%に認められる頻度の高いドライバー変異であり、長年“攻略困難”とされてきた標的だ。INCB161734は膵がん患者で600 mg群ORR 20%、1,200 mg群ORR 34%と用量依存の効果を示し、疾患制御率も高水準を示した。有害事象は悪心、下痢、嘔吐、倦怠感が中心で、多くがGrade 1とされた。評価継続のうえ、2026年に追加データが見込まれる。Investing.com


参考:KRAS G12DはKRAS変異の中で最も一般的で、**膵がん39.5%、大腸がん15.0%**などと報告される。標的薬の開発意義は臓器横断で大きい。Nature


どこが“新しい”のか——臨床文脈での意味づけ

MSS大腸がんは免疫チェックポイント阻害薬の単剤奏効が乏しく、治療抵抗性の象徴的存在とされてきた。そこでTGFβ×PD-1同時阻害で免疫抑制の“根”に介入し、奏効率2桁台を安定的に確保できるなら、後期ラインの現実解になりうる。**登録試験(2026年予定)**は、奏効の持続性や全生存アウトカム、バイオマーカーでのサブグループ効果検出が焦点だ。Investing.com


一方のKRAS G12D阻害は、G12Cに続く“第二章”として世界的に競争が激化。INCB161734の膵がんORR 20–34%は早期相として存在感を示し、毒性プロファイルが温和に見える点もポジティブだ。今後は併用戦略(化学療法、あるいは免疫療法との組み合わせ)や、耐性機序の解明がカギになる。Investing.com


投資家の視線——強気と慎重論のせめぎ合い

株式市場では年初来の戻り基調のなか、UBSやRBCの目標株価引き上げ、Oppenheimerの格下げなど、評価は割れる。とはいえ、パイプライン前進が企業価値に与える寄与は大きく、特にMSS CRCとPDACという未充足の高い領域で“手がかり”を得たニュースは、中期的な再評価の素地になりうる。Investing.com


他方、同社は過去1年でEscient買収資産の頓挫やHS薬povorcitinibの相場変動などボラタイルなニュースフローも経験しており、一本調子の強気は禁物だ。投資判断では、登録試験の設計・対照選定・エンドポイント、そして安全性の蓄積が重要な見極めポイントになる。インベスターズ.com Investopedia


SNSの反応——#ESMO25での拡散、「期待」と「慎重」の二重奏

学会期間中、#ESMO25タグのタイムラインでは、医療メディアや投資家アカウントがIncyteの演題やプレスリリースをシェア。Medical Update Onlineや投資家アカウントがX上で情報を拡散し、企業公式のLinkedIn投稿も可視性を高めた。全体としては「難治領域での実用的な前進」を評価する声が目立つ一方、早期相のデータに過度な期待は禁物とする慎重論も散見された。個別投資家の掲示板(StockTwits)でも、MSS CRCの“真の差”を問う視点や登録デザインへの関心が読み取れる。

 



今後の注目点——“登録相当”の証拠づくりへ

  • INCA33890:MSS大腸がんで2026年登録試験へ。反応の持続期間、TGFβ関連バイオマーカー、肝転移有無などの層別効果が鍵。FTマーケット

  • INCB161734:**膵がんの追加データ(2026年)**と、用量選定の妥当性、併用戦略の探索が焦点。Investing.com

  • 競合状況:KRAS G12Dは創薬熱が高く、クラス内比較と安全性/忍容性での差別化が勝負どころ。Nature


まとめ——“現実的な進歩”としての価値

INCA33890とINCB161734はいずれも、理論に裏打ちされた臨床シグナルを示した。MSS大腸がんと膵がんという難治領域で、二重標的化と選択的KRAS阻害という異なる解法が、次段階の検証へ歩を進める。残る課題は、再現性と臨床的意義の確定だ。登録試験設計と比較対照、長期安全性、患者報告アウトカムまで含めた総合値で“勝ち筋”を固められるか。2026年に向けたIncyteの一手は、がん治療の地図を書き換えるかもしれない。Investing.com


参考記事

インサイト社のがん治療薬候補が試験で有望な結果を示す
出典: https://www.investing.com/news/company-news/incytes-cancer-drug-candidates-show-promising-results-in-trials-93CH-4295882

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