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コロナ後の脳は何歳老ける?COVID-19と認知症リスク、いま確かなこと

コロナ後の脳は何歳老ける?COVID-19と認知症リスク、いま確かなこと

2025年09月25日 00:33

コロナ後の「脳の老化」をめぐる新常識——アルツハイマー病リスクは本当に上がるのか

新型コロナは終わった話題——そう思っていないだろうか。 ドイツの地域紙Fuldaer Zeitungは2025年9月23日付で、「コロナ感染がアルツハイマー病や認知症のリスクを高め得る」とする複数の研究を紹介した。鍵になるのは、血液に現れるアルツハイマー関連バイオマーカーの変化と、発症リスクの疫学的上昇という二つの線である。Fuldaer Zeitung


1) 血液バイオマーカーが示す「脳変化」の兆し

2025年1月にNature Medicineが掲載した英国バイオバンクの追跡研究は、SARS-CoV-2感染後にAβ42:Aβ40比が有意に低下し、一部の脆弱群ではpTau-181増加など、アルツハイマー病(AD)病理に結びつくシグナルが強まっていたと報告した。対象は1,252人、パンデミック前後の血漿を縦断比較した設計だ。重症化や高血圧の既往がある人で変化が大きく、脳画像のAD様パターンや認知テスト低下とも関連したという(因果関係の証明ではない)。Nature


この「バイオマーカー上の老化シグナル」は、一般向け報道でも**“約4年分の加速”**と要約され、軽症例でも見られた点が強い関心を呼んだ。fr.de


2) 罹患後に「新規認知症」が増えるという疫学的証拠

バイオマーカーとは別線で、メタ解析は発症リスクの上昇を示す。ドイツの医療情報サイトDGPがまとめた系統的レビュー(15研究、計2,640万余名)では、COVID-19後の新規認知症リスクは約49%高い(HR 1.49)と推定された。65歳以上で顕著、効果は24か月持続。一方でインフルエンザや敗血症との比較では有意差が不明瞭になるなど、解釈に注意が必要だ。DeutschesGesundheitsPortal


同趣旨の報道やレビューは今年春以降も相次ぎ、**「感染が直接に脳病理を進めるのか」「重症化や併存疾患が媒介するのか」**という機序論と、臨床的に何をどう変えるべきかが議論の焦点になっている。fr.de



研究の読み解き:何が強く、何が弱い証拠か

  1. 強い点(バイオマーカー):

    • 同一個人の前後比較という縦断設計、かつAβ42:Aβ40比の低下というAD病理に結びつく指標が統計学的にクリア。効果は脆弱群で大きい。Nature

  2. 限界(バイオマーカー):

    • 観察研究であり因果推論には限界。Aβ・pTauの変化=将来AD発症の確定ではない。Nature

  3. 強い点(疫学):

    • 超大規模メタ解析で一貫したリスク上昇(HR≈1.49)。高齢者で顕著、24か月の持続。DeutschesGesundheitsPortal

  4. 限界(疫学):

    • 比較対象(他の呼吸器感染、インフル/敗血症)との相対差は揺らぎ、交絡の完全排除は困難。診断行動の変化やサバイバー・バイアスも残る。Fuldaer Zeitung

結論の線引き
現時点の合理的な読みは、「COVID-19はAD関連病理のシグナルを強めうる」「とくに高齢や併存疾患がある人で新規認知症の相対リスクが上がる」——ただし因果の一本線はまだ引けない、である。Nature



SNSの反応:熱狂・警戒・実務志向が交錯

 


  • 「COVID感染はアルツハイマーを加速させ得る脳変化を起こす」と警鐘を鳴らす投稿(Mastodon)。要旨は疲労・記憶障害など長期症状への注意喚起だ。Mastodon hosted on mastodon.social

  • 研究の主要著者のXアカウントや、論文を端的に紹介するポストが拡散。「血液バイオマーカーが示すβアミロイド蓄積傾向」と要約する声も。X (formerly Twitter)

  • 日本語圏でも論文リンクをシェアする動きが見られ、専門外の層にも関心が浸透。X (formerly Twitter)

  • Redditの科学コミュニティでは、軽症でも脳変化の可能性を紹介するスレッドが伸びる一方、**「過度な不安を煽らないで」**という慎重論も。Reddit

  • 2022年の高齢者で診断リスク50–80%増を謳う古い知見を再提示するポストも出回るが、新旧研究の質と前提の違いを踏まえた読み直しが必要だ。X (formerly Twitter)

総じて:SNSでは「予防重視」「因果慎重」「情報アップデート」の三派が併走している。



生活者と医療現場への実務的インプリケーション

  • 感染予防のリフレッシュ:高齢者・基礎疾患保持者はワクチンの最新接種や基本的な感染対策を再確認。

  • 血圧・代謝の管理:高血圧や肥満など脳血管リスクの是正は、バイオマーカー悪化の脆弱性を下げ得る可能性がある。Nature

  • 認知の見取り図:罹患後に物忘れ・遂行機能低下を自覚したら、早期にかかりつけ医や認知症外来で相談。血液バイオマーカーや神経心理検査、MRIなど段階的評価の選択肢が広がっている。サイエンスダイレクト

  • 期待と現実の橋渡し:バイオマーカー陽性=発症確定ではない。ただし、介入のタイミングを早める道具にはなり得る。研究開発は加速しており、大学・公的研究機関の解説に沿って最新知をアップデートしたい。National Institutes of Health (NIH)


いま必要なのは「静かな警戒」

コロナ禍の初期に比べ社会の空気は緩んでいる。しかし、バイオマーカーと疫学の二方向から、「感染が中長期の脳健康に影を落とす」というシグナルは確実に濃くなっている。必要以上に恐れないこと、同時に軽視しないこと——この静かな警戒が、アフターコロナの賢い向き合い方だ。Nature


参考記事

「コロナ感染がアルツハイマー病や認知症のリスクを高めると研究が示す - フルダ新聞」
出典: https://www.fuldaerzeitung.de/ratgeber/gesundheit/erhoeht-corona-infektion-demenz-alzheimer-risiko-ablagerungen-gehirn-alterung-93923902.html

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