メインコンテンツにスキップ
ukiyo journal - 日本と世界をつなぐ新しいニュースメディア ロゴ
  • 記事一覧
  • 🗒️ 新規登録
  • 🔑 ログイン
    • English
    • 中文
    • Español
    • Français
    • 한국어
    • Deutsch
    • ภาษาไทย
    • हिंदी
クッキーの使用について

当サイトでは、サービスの向上とユーザー体験の最適化のためにクッキーを使用しています。 プライバシーポリシー および クッキーポリシー をご確認ください。

クッキー設定

クッキーの使用について詳細な設定を行うことができます。

必須クッキー

サイトの基本機能に必要なクッキーです。これらは無効にできません。

分析クッキー

サイトの使用状況を分析し、サービス向上に役立てるためのクッキーです。

マーケティングクッキー

パーソナライズされた広告を表示するためのクッキーです。

機能クッキー

ユーザー設定や言語選択などの機能を提供するクッキーです。

「〇〇を食べればがんが治る」って本当? 食事とがんの“正しい関係”を科学で読み解く

「〇〇を食べればがんが治る」って本当? 食事とがんの“正しい関係”を科学で読み解く

2025年08月19日 23:53

1. 結論:「〇〇を食べればがんが治る」は誤りです

  • がんを“治す”と主張する特定食品・サプリの科学的証拠はない、というのが主要公的機関の一貫した立場です。極端な食事療法(例:ジュース断食、アルカリ性ダイエット、ゲルソン療法など)は、栄養不良や治療の遅れを招き得ます。Cancer Research UKマクミラン癌サポートキャンサー協会

  • NCIや英国のがん団体も、「特定食品や“スーパーフード”ががんを治す」ことを否定しています。がん情報センターCancer Research UK

ただし、食事は“予防”と“療養(栄養サポート)”で重要です。以下で科学的に確かなポイントを整理します。




2. 食事とがん予防(一次予防):科学的合意のコア

  • 植物性中心の食事(全粒穀物・豆・野菜・果物)を“主役”に:
    食物繊維や全粒穀物の摂取は、大腸がんリスクを下げる強い証拠。1日30gの食物繊維と、非でんぷん性野菜・果物の“十分な量”が推奨。World Cancer Research Fund

  • 赤身・加工肉:
    IARCは加工肉を「ヒトに対して発がん性(グループ1)」、赤身肉を「おそらく発がん性(2A)」と評価。加工肉50g/日で大腸がんリスクが18%増。WCRF/AICRは赤身は週350–500g(調理後重量)以内、加工肉はできるだけ避ける。世界保健機関IARCWorld Cancer Research Fund

  • アルコール:
    “どんな種類の酒もがんリスクを上げる”。WHOは**「がんの観点から安全と言える飲酒量は示せない」**と明言。NCIも飲酒と複数がんの因果関係を整理しています。飲まないに越したことはない。世界保健機関がん情報センター

  • 体重(過体重・肥満):
    少なくとも13種のがんでリスク上昇が確認。体重管理は予防の要。CDC

  • “ファストフード”/超加工・高エネルギー密度食品/砂糖入り飲料は体重増加を介してリスクを押し上げるため、頻度と量を控える。epi.grants.cancer.govWorld Cancer Research Fund

  • 塩分と胃がん:
    日本の疫学研究・レビューは高食塩摂取が胃がんリスクを高めることを示唆。キャンサー協会



3. どうして食事がリスクに関わる?—メカニズムの概略

  • 食物繊維:腸内細菌が短鎖脂肪酸(酪酸など)を産生し、炎症を抑え、腸の上皮細胞の健康を支える。全粒穀物・豆・野菜・果物が柱。World Cancer Research Fund

  • 赤身・加工肉:ヘム鉄や加工工程(塩漬け・燻製・亜硝酸塩など)で**発がん性物質(N-ニトロソ化合物など)**が生成されやすい。IARCの総合評価は“証拠十分/限定”に基づく。IARC


  • アルコール:アセトアルデヒドがDNAを傷つけるほか、ホルモンや免疫、栄養吸収にも影響。Proposition 65 Warnings Website

  • 肥満:慢性炎症、インスリン/IGF-1、エストロゲンなどホルモン環境の変化が複数のがんに関与。Cancer.org



4. 「増やす」べきもの:実践のポイント

  1. 全粒穀物・豆・野菜・果物

  • 目安:食物繊維30g/日、野菜果物400g/日以上、可能なら毎食に“豆or全粒”を。World Cancer Research Fund

  • 例:玄米/雑穀、全粒パン/麺、オート麦、レンズ豆/ひよこ豆/大豆(納豆・豆腐)、海藻、青菜、根菜、きのこ、柑橘・ベリーなど。

  1. 良質なたんぱく質源

  • 魚、豆製品、卵、赤身肉は量と頻度を管理。World Cancer Research Fund

  1. 飲み物

  • 基本は水・お茶。砂糖入り飲料は“例外的に”。コーヒーは肝・子宮体がんで保護的示唆もあるが、砂糖・クリームの入れ過ぎに注意。World Cancer Research Fund



5. 「控える」べきもの:科学が強く示す領域

  • 加工肉は“少なめ”、赤身肉は週350–500g(調理後)以内が目安。World Cancer Research Fund

  • アルコール:飲むなら量と頻度を厳しく抑える。飲まない選択が最もリスク低減。世界保健機関

  • 砂糖入り飲料・“ファストフード”:体重増加を通じたリスク上昇に注意。epi.grants.cancer.govWorld Cancer Research Fund

  • 高塩分・塩蔵食品:胃がん対策として減塩を。キャンサー協会



6. 調理法でも差がつく:高温・焦げを避けるコツ

  • 肉や魚の**直火高温(焼きすぎ・焦がし)でヘテロサイクリックアミン(HCA)や多環芳香族炭化水素(PAH)**などが生じやすい。下茹で→短時間焼き、蒸す/煮る、マリネで対策。Dana-Farber Cancer Institute

  • アクリルアミド(揚げ・焼き菓子等の高温調理で生成)は、可能な範囲で焼き色“濃すぎ”を避ける。国立環境衛生科学研究所


7. 体重管理と日常の活動

  • 過体重・肥満は13種以上のがんでリスク上昇。食事と日常の身体活動を組み合わせ、ゆるやかな体重コントロールを。CDC

  • 「完璧主義」より続けられる習慣が大切(歩数を増やす、階段を使う、夜食・だらだら飲みの回避 など)。



8. サプリメントは“近道”ではない:むしろ害も

  • βカロテンの高用量サプリは喫煙者で肺がんリスク増が示され、ビタミンEも予防効果なし。USPSTFはがん予防目的のサプリ摂取を推奨せず。World Cancer Research Fundサイエンスダイレクト

  • まずは食事から。不足が疑われる場合は医療者に相談を。Nature



9. よくある“誤情報”の検証

  • 「砂糖はがんの餌だから完全断ち」:
    体は全細胞がブドウ糖を使うため、糖質だけを断ってもがん細胞だけを“兵糧攻め”にはできません。むしろ極端な制限は栄養不良の危険。体重増(肥満)を通じてリスクが上がるので“砂糖入り飲料の習慣を減らす”のが現実解。がん情報センター

  • 「〇〇だけ食べれば/△△を完全にやめれば治る」:
    治療の代替にはならない。極端な制限食は体力低下を招き、治療継続を妨げるおそれ。Cancer Research UKがん情報センター

  • 「赤身肉を一切やめればOK」:
    “ゼロか100か”ではなく量と頻度の管理が推奨。魚や豆・全粒穀物を軸に、赤身は週上限を守り加工肉は極力控える。World Cancer Research Fund



10. すでにがんと診断された方へ:食事の役割は“治療の代替”ではなく“栄養サポート”

  • 最優先は十分なエネルギー・たんぱく質の確保。食欲低下・味覚変化・口内炎・吐き気など副作用に応じた工夫を行い、管理栄養士に相談を。がん情報センター+1国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方向けサイト

  • 日本のNCCも「基本はバランス食、無理せず“食べられるものから”」を提案。国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方向けサイト



11. 1週間の“がん予防”フレンドリー献立イメージ

  • 共通ルール:
    ①主食は全粒(玄米・雑穀・全粒パン/パスタ/蕎麦) ②毎食豆類 or 大豆食品 ③野菜は両手山盛り+果物1–2個 ④魚2–3回/週、赤身肉は量と頻度を管理、加工肉はできるだけ避ける ⑤砂糖入り飲料ゼロor最小、水・お茶中心 ⑥アルコールは控える/飲まない ⑦食塩は控えめ(だし・酸味・香味野菜で満足感)


  • 例(抜粋):

    • 月:玄米+焼き鮭(短時間焼成)+小松菜と油揚げの煮びたし+冷ややっこ+みそ汁(減塩)

    • 火:全粒パスタ+レンズ豆ラグー+グリーンサラダ+オリーブ油少々

    • 水:雑穀ごはん+鶏むねと彩り野菜の蒸し物+納豆+わかめ酢の物

    • 木:そば+具だくさんけんちん汁(根菜・きのこ)+果物

    • 金:オート麦粥+ひよこ豆と野菜のカレー(塩控えめ、スパイスで満足)

    • 土:全粒トルティーヤ+豆・野菜たっぷりのタコス(赤身は少量)

    • 日:玄米+サバの味噌煮(減塩)+野菜の胡麻和え+季節の果物

(※栄養状態・持病・治療状況で調整は必要です。個別の相談は医療者へ。)



12. まとめ

  • 「特定の食品でがんが治る」根拠はない。

  • “予防”では、植物性中心+体重管理+飲酒を控える+塩分控えめ+加工肉最小が国際的合意。World Cancer Research Fund+2World Cancer Research Fund+2世界保健機関

  • “療養”では、治療の代替ではなく栄養サポートが第一。管理栄養士・医療者と連携を。がん情報センター

Powered by Froala Editor

← 記事一覧に戻る

お問い合わせ |  利用規約 |  プライバシーポリシー |  クッキーポリシー |  クッキー設定

© Copyright ukiyo journal - 日本と世界をつなぐ新しいニュースメディア All rights reserved.